ロボット支援手術(ダ・ヴィンチ)

ダ・ヴィンチはアメリカで開発された内視鏡手術支援ロボットです。

外科医としての課題である正確な手術、身体への負担を減らすこと。その飽くなき探求よりダ・ヴィンチがアメリカで開発され、ロボット支援手術は現在、全世界へ急速に普及しています。
日本では前立腺がんに対してロボット支援前立腺全摘除術が2012年4月より健康保険の対象となっており、2016年4月より腎がんに対する部分切除が保険適用となりました。

davinci03今後は、膀胱がんなど多種多様な疾患への応用も期待されています。

ロボット支援手術のより詳しい情報は ロボット支援手術情報サイト・Robotic-Urology.jp へ

手術支援ロボット ダ・ヴィンチとは

robot04①鮮明な3D画像

3D カメラで体内を立体的に映し出します。
最大約10 倍のズーム機能により、患部を拡大視野でとらえることが可能です。

robot05②精密な動作が可能

3本のアームを術者が自由に操作することができます。様々な形状の鉗子は人間の手と同等以上の可動域があります。

robot06③手ぶれがなく正確

手先の震えが鉗子の先に伝わらないように手ぶれを補正します。高い集中力を必要とする細かな作業でも、正確に操作をすることができます。

ロボット支援手術 〜患者様のメリット〜

従来の前立腺手術の問題点

前立腺は、膀胱の尿を排泄する尿道を包むように存在し排尿をコントロールするのに重要であると同時に前立腺の外側を包むように勃起を起こす細かな神経の束が脊椎から陰茎へと走行しています。

このため前立腺がんに対して根治的な治療である摘出手術を行うと手術後に尿漏れや、勃起障害が生じることが問題でした。

①身体への負担が少ない

robot07傷口が小さく、痛みがない。

腹部の皮膚切開はに3~4cm程1箇所、1cm程5箇所の小さな創のみ開腹手術と 比べ痛みがなく翌日から歩いてリハビリテーションが可能。

手術時間が短く、回復が早い

従来の腹腔鏡手術に比べ手術時間が短い。 翌日から食事を召し上がれます。

出血量が少ない

基本的には輸血を必要とせず、合併症も 軽減。

②手術後のQolity Of Life(生活の質)向上

 robot08手術後の尿道カテーテル留置期間の短縮

前立腺摘出後の尿道と膀胱との吻合が正確なため、より短期間で尿道カテーテル抜去が見込めます。またそのことが入院期間の短縮へつながります。

手術後尿失禁の早期改善

前立腺と前立腺を包む筋肉、特に括約筋の位置を把握し、がんを残さずかつ筋肉を損傷せずに手術可能です。

勃起機能の温存、早期回復

従来の手術に比べ前立腺を包む排尿と勃起に寄与する神経をより丁寧に前立腺から剥がして温存(勃起神経温存術)することが可能。

関連リンク

順天堂医院泌尿器科ロボット支援手術