ロボット支援前立腺手術を受けられた患者さんより感想を送っていただきました。

本年度(2014年度)に順天堂医院でロボット支援の前立腺手術を受けられた80歳の患者さんより体験記をいただきました。

わたしの前立腺がんのロボット手術体験録

1.前立腺がんの検出

血液検査の結果PSAの値が高いため、近くの医師を受診、前立腺の針生検検査を受けました。16か所中3か所にがんが検出されました。

2.医師・病院・手術・治療方法の選択

2-1 医師・病院

がんが検出されましたので検査を行った医師に依頼し、先端医療(ロボット手術 ダヴィンチ)の第一人者の堀江教授(順天堂大学医学部)宛に紹介状を頂き、御茶ノ水の順天堂医院を受診しました。

2-2 手術の選択

医師より経過観察、放射線治療などの治療方法について詳細な説明を受けましたが、当初よりTV・誌面等で優れたロボット手術についての概要知識を得ていたので、手術を希望致しました。高齢者であるため、手術の可否について負荷心電図や心臓超音波検査、筋力測定等の詳しい検査を行い、手術が可能となりました。

3.入院中の経緯

入院期間12日間

3-1 手術

手術室入室14時30分 退室18時40分

3-2 術後

医師より順調に手術を終えた旨の説明を受けました。手術の翌日、痛みは殆どないのですが、お腹は臓器をかき廻されたような、不快感・違和感がありました。腹部と脚部に力がはいらず、ベッドに寝た状態から座る、また立ち上がる動作に時間がかかりました。

3-3 歩行

体力回複を目的に病院の廊下一周約150メートルを当初1~2回から順次増加して退 院間近には1日10数回歩行しました。

3-4 排尿、尿漏れ

手術後1週間で尿道カテーテルを抜きました。直後は、排尿回数は一日40回以上と多く、尿漏れがありました。水分を採るとミルク飲み人形のようにすぐ排尿しました。帰宅後は改善が進み、手術後2か月で、尿漏れは椅子から素早く力を入れて立ち 上がる・座る時又腹部に力を加えると瞬時に僅少のチビリがある程度で、日常生活には殆ど支障はなくなりました。3か月で尿漏れはほぼなくなりました。

3-5 帰宅後の体力アップ策

入院中の運動不足により、特に臀部・脚部・腹・背筋肉量の筋力が衰えました、これを回復するために帰宅後直ちに入院で中断していた下記散歩等を開始しました。

  1. 犬の散歩約 1.5KM 毎朝(8月2日開始)
  2. 鉄棒体操約 15分 毎朝 スクワット・45°腕立伏他(8月2日開始)
  3. テニス週1回4時間 (9月2日開始)

3-6 退院後1月でできたこと

  • ドライブ 140KM 2回(自己運転)
  • 美術館及びコンサート 各々1回 都内
  • プロ野球観戦 1回
  • 囲碁 4回
  • カラオケ(スナック) 4回

4.これからの目標  終生健康寿命をめざして

お陰様でほとんど支障のない日常生活を過せる様になりました。これからも目標に向かって、野次馬根性旺盛に少し背伸びをして何事にも関心を持って、趣味を通じて頭と心 そして体に刺激を与え、多くの友人との競い合いを通じて交流を図りより一層楽しく充実の人生を過ごす様に努めて参りたいと思います。
さぁ今夜はボルサリーノを頭に、少しお洒落してブルーノートのライブに出かけよ う!!

5.病院についての感想

院内は整理整頓が行き届き車椅子の手入れはリム迄ピカピカ又トイレはいつも清潔でした。食事は2択方式であり丑の日には心くばりの鰻のメニューでした。
尚11階の病室から隅田川の花火の日東京スカイツリーあたりからの打ち花火を見物しました。皆さん有難うございました。お陰様で快い入院生活を過ごしました。
前立腺がんは血液検査で早期に診断出来ることを知人、友人(女性含む対ご主人に)に口コミしています。この事を知っている人は40%位です。