前立腺がんの小線源療法

小線源療法とは?

放射線治療は、外照射と内照射というふたつの方法に分けられます。外照射は文字どおり体の外から放射線を当てるもので、こちらが一般によく知られている方法です。これに対して内照射は、放射線を出す物質を組織内に直接植え込んだり、組織に針を直接刺して、これを通して放射線をがん細胞に当てる治療方法です。小線源療法は前者にあたり、アメリカでは30年近い歴史をもつ確立された治療です。日本では平成15年7月に認可され、現在標準治療のひとつになっています。

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前立腺がんについて認可された小線源療法とは、放射線を放出する密封小線源と呼ばれるもの(約1mm×5mmの小さなチタン製カプセルに密封された放射性同位元素ヨウ素125)を前立腺の中に60-80個留置し、内側から放射線をがん組織に照射する治療です。がん組織には高い放射線量が当たるので、強い治療効果が得られます。一方、仮に線源から1cm離れるだけでも放射線量が極端に低くなるため、周囲の組織には極めて低い線量しか当たりません。つまり、前立腺以外の周囲正常組織の被爆量は低くてすむことになります。

ですから、放射能が体全体に与える影響は(前立腺周囲以外は)ほとんど考慮しなくてよく、安全性の点でもすぐれた治療法と言えます。

そして何よりも、体に与える侵襲が少ないことが、一番の利点と言えます。

小線源療法の適応

治療を決めるにあたって

小線源療法は、早期限局前立腺がんの治療として単独治療で行われる場合と、体外から放射線をあてる外照射またはホルモン治療との併用で行われる場合に分かれます。単独治療か併用治療かは、病状(以下)により決定されます。

  1. PSA値 → 数値の高さによって3段階に分けられます。
  2. グリソンスコア → がん組織の性格 2-10の9段階 顕微鏡により判定。
  3. 臨床病期 → 転移の有無など、病気の進行度
    CTスキャン・MRI・超音波などの検査で判定します。

これらの結果をもとに、前立腺がんは3つのグループに分類されます(参考 表1)。極めて初期の前立腺癌は小線源療法単独となります。

さらに進んでいる前立腺癌には外照射(従来行われている体外からの放射線照射)を併用したほうがよいと一般に考えられています。

当院では、小線源療法単独で高い効果の期待できる方を対象として治療を行っています。

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小線源療法の実際 手術前

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小線源療法の実際 手術当日

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小線源療法の治療成績

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今後の展望:焦点治療(Focal Therapy)

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Q&A

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外来のご案内

小線源療法についてもう少し詳しく知りたいという方、とりあえず相談してみたいという方、セカンドオピニオンを御希望の方など、当科ではいつでもお受けいたします。
どうぞお気軽に御受診下さい。

外来

  • 土曜日(第2を除く)午前
  • 毎週水曜日 午後
  • 担当 和久本 芳彰

他院で前立腺がんの診断をすでに受けていらっしゃる患者様に

恐れ入りますが、お手数でも以下を必ず御用意下さい。

  1. 紹介状 (病状の経過・検査の結果を確認するために必要です
  2. 受けられた画像検査のフィルム (CTスキャン・MRI.・骨シンチグラム等)
  3. 組織検査(採取した細胞)の標本
    (当院病理検査部で再確認させていただきます)